ヘビーな一日 

昨日は初めてひとりでガイドをやってきました。自己満足度30パーセント。

スロバキアについて説明したいことが山のようにあって、「流れるように」話ができない。
国の基本情報だけでなく、自然や国民性、生活や流行などがスラスラ説明できればいいのだが、大好きな(?)歴史になると、頭が整理されていないことに気がつく。もっと勉強して台本書いて、読んで、覚えて、女優?レポーターになったつもりで(おおげさではあるが)、、、、がんばんなくちゃなぁ!


まあ、これは私の目標です。独り言として「ぶつぶつ」とつぶやいてます。このごろ反省を書かないと忘れてしまうので。









さて、昨日は朝5時40分のバスで出発し、終わったのが夕方6時。それから3時間ほど電車に揺られ地元から30km離れた主要ステーションに到着。10時25分の最終バスまで1時間も待ち時間があった。


ちょうど5時半からは、

「スロバキア対フィンランド」のアイスホッケー世界選手権の第2ステージ


があったので、夫は車で迎えに来ることができませんでした。つまりビール片手に家族でホッケー観戦です。しょうがないですね。1年に一度の楽しみだもの。許しましょ。




結果、大接戦で負けてしまったスロバキア。残念でした。。。昨年のような奇跡が起こらず。
今年の試合は強豪チームが万年弱小チームに負けるという、なんとも不思議な年です。チェコもロシアも姿が見えません。

スウェーデンとフィンランドの共同開催で、明日はこの2国が直接対決です。どちらも負けるわけにはいかないのです。フィンランドがんばれ~!なんか愛嬌のあるチームなんです。




そんなわけで、最終バスを1時間ほど待つことになった私。



夜のバスターミナルは寒いし、暗いのであまりいい気持ちはしないのよね。酔っ払いのジプシーが多いところです。冬は暖房の効いている電車駅にジプシーがいるのだが、今は暖を取る必要がない。電車駅の構内には座る場所がたくさんあった。



唯一開いている売店のおばちゃんに、ホットドックを電子レンジで「チン」してもらい夜食を食べた。
販売機からでてくるカップに入ったインスタントコーヒーではなく、おばちゃんにトルココーヒーを注文し、熱々のコーヒーを飲んだ。



私は、インスタントコーヒーよりも、コーヒーの粉がぶつぶつと口に感じるトルコ式のコーヒーが渋くて好きだ


トイレもまだ開いていて、親切そうな白人のおばちゃんが管理していた。30セント払って家までゆっくりできるように、用事を済ませた。


昔はトイレットペーパーを手に2回巻いたくらいの分量を渡されていたが、最近はトイレの中にペーパーが備え付けてあり、必要に応じて使えるようになった。(すごいことです!)



いい加減、時間をもてあましたので、30分以上あるけどバスターミナルへ移動することにした。横断歩道を渡りいつもの番号の乗り場へ。やはり待合室は閉まっていた。




バス乗り場には3人が座れるベンチが4つある。
ベンチのひとつ目に、白髪で体格のいいビジネスマン風の格好をした老人が、大きなビジネスバックを横において腰掛けていた。手で顔を挟み、頭を抱えるような、なんだか疲れているのが明らかだった。酔っ払ってもいなそうだし。


スロバキアでこの年代の人がスーツを着ているというは、かなり珍しい。大学の先生なのか?個人事業主が契約に失敗したのか?なんだかそんな感じ。薄い紫のワイシャツだし。とにかく近づくのは申し訳ないような気がしたので、ひとつのベンチを挟み、3番目の蛍光灯の一番明るいベンチに腰掛けた私。


何かあったら、誰からも見える場所。ジプシーが物乞いに来ても、他の人から見えるように。私はそうやって護身する。


3人の女性30~50代(私と同じ年代だ!)のジプシーが機嫌よくやってきた。嫌だなぁ。
50セントでさえジプシーにはやりたくない。彼女たちのお酒代になるから。それなら自分の子供のお菓子でも買うよ。


ジプシーはしつこいから話かけられるもの嫌だ。不安だったが、彼女たちは私の前を素通りした。よかった。。。紳士の隣の2番目のベンチに3人が腰掛けたのが見えた。


しばらくすると、急に殴り合いが始まった。


「えっ?」



驚く私の視線は5メートル先を捉えた。
おじさんが白いセーターを着た一番年配らしい女性を拳骨で殴っている。




そして、ジプシーの若い二人の女性は、おじさんを止めるのではなく、反撃に飛び掛った。
まあ、男性対女性だから3対1でもおじさんに有利で、すぐに終わるだろう。



ポンセ、甘いよ!



女性たちは紳士の背中におんぶ状態、羽交い絞め。どこからともなく若い男のジプシーが加勢に走って来た。これはまずい。おじさんが殴られる回数も多いし、多勢に無勢。卑怯は許せない!!



「運転手さんたち、助けてー!警察を呼んでー!」と私は大声で叫んだ。携帯を持って警察を呼ぶ振りもした。警察の番号が咄嗟に思い浮かばない。演技だけど、これでケンカをやめてジプシーが去ってゆくと私は思い込んだ。




ポンセ甘いよ!それは日本のテレビドラマだって!!





「運転手さんたち~こっちに来てよ!!」と呼んでも、だーれも、本当にだーれも来てくれなかった。こっちを見ているのにもかかわらずだ。



最終バスまで時間があるからターミナルでバスを待つ人もわずか。ターミナルと運転手たちの中間くらい殴り合いは移動しながら続いていた。そこへ15,16歳のジプシーの男の子が自転車で通りかかった。


すると、3人組の女性の一人が


「ちょっとあんた、それを貸しなさいよ。」


と奪い取り、おじさんに自転車を投げつけた。





てっきり乗って逃げるのかと思った。まさか自転車を投げるなんて、私にはそんなアイデアさえなかった。





これがジプシーなんだ。全然日本人と感覚が違うのだ。それとも私がこういう場面に出くわしたことがないから?日本なら「やめろ」と、周囲が騒ぐだろうに。人だかりができるとか。



なんてこった。


私は未だにスロバキアのことを知らないんだ。







でも、黙って見ているのには限界がある。
やっぱり私はケンカ早い日本人だ。



「もうやめろー!やめて!もう十分。彼は年配者なんだからやりすぎだよ。」


ジプシーに近づきながら大声で冷静に言ったと思う。誰も私のことは眼中にはない。とばっちりもこなかった。おじさんは警察を呼びに走って逃げていった。私はバス乗り場に戻り、おじさんの荷物が盗まれないように見張に戻った。





ジプシーの中年女性が仲間に経緯(いきさつ)を話し始めた。


「何時にバスは出発するの?」
と、おじさんに尋ねたら、いきなり殴りかかってきたのだと。

どこまでが本当の話なのだろうか?私はその始まりを見ていないからわからない。
あの紳士の疲れた様子なら、その可能性もある。この年代の人ならば、とにかくジプシーに話しかけられるのが不愉快だとほとんどの人は言うだろう。


「ねえ、あなた方、本当にこのバスに乗るの?10時25分発よ」




地元のローカルのジプシーが何のためにバスに乗るのだろうか?無意味とはわかっているが、本当に乗るつもりなのかを聞かずにはおれなかった。

「乗るよ、乗るよ」と返答した彼女たちは明らかに上の空。どうでもよかったんだろうなぁ。


物乞いのきっかけのために紳士に話しかけた、または腕をつかんで話しかけたのだろう。


「汚い、触るな、汚らわしい」


紳士が怒って殴りかかってきたと。やっぱり女性が先に手を触れたのだろう。


「私がジプシーだから、バスに乗っちゃいけないのかよ?」


日本語だったら、そんな感じで叫ぶように、文句を言い始めた。

「自分たちがジプシーだからって」というのは、彼らの常套句だ。そうやって、白人が差別をしていて、自分たちは被害者なのだと主張する。










どのくらいの時間わからないが、二人の若い警察とおじさんが到着するまで5分くらいだったと思う。


同じ会話が始まった。


「あたしがジプシーだからって、殴りやがって。あいつが先に殴ってきたんだぞ。ジプシーはバスに乗る権利はないのかよ?」



ジプシーは大声で話す。「騒ぐ」のほうが正確な表現かもしれません。
スロバキアでは大声で話をすると「ジプシーみたいだからやめなさい」と注意され、日本では「大声で話す人は信用できる」と言われてる。(明るい発声、明確なしゃべり方、簡潔で大きな声は接客に向いている)


カルチャーショックだ。


時間は10時25分の出発時間に近づき、乗客も並び出した。みながジロジロとジプシー達を見るのだが、「またか」といった視線だ。


紳士は離れてもう一人の警官に事情を話していた。年配ジプシー女性は感情的になり、警官を叩きだした。仲間は離れるように言われ、自転車の少年は家に帰るように命令された。女性は手錠をはめられベンチに座らされた。


乗車するバスがやって来て、私も紳士もさっさと乗り込んだ。10時25分になった。運転手はそのジプシーと顔見知りなのだろうか?警官に向かって大きな声で言った。


「忘れるな。そいつらにも人権があるんだぞ。」



あれは嫌味だったのか?それともジプシーの身を心配して若僧の警官に警告したのか?
私にはどちらなのか理解できなかった。


ジプシーの女性たちは誰一人として、最終バスを逃す焦りの様子もなく、ターミナルからバスを見送っていた。
やはり最初からバスに乗る予定すらなかったのだろうか?


奥が深いなぁ。






ジプシーを知らない私には発見の多い出来事だった。そして追い討ちをかけるような出来事がまだ続くのである。


つづく




















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コメント

yokoblueplanetさん

こんにちは!

そうなんですよ。

義父が言うには「ヒットラーはとんでもない悪党だが、唯一の善行はあれだな。」と。

私は、ロマ人との共存は21世紀の課題だと思います。このカテゴリーでノーベル平和賞を受賞できる人っていないのかな???

コメントありがとうございます。

samansaさん

こんにちは!

楽しくやっているようにパフォーマンスできれば、一人前なんでしょうね。

「逃げるが勝ち」ですね!大人たる技だとしみじみと感じでおります。

今年も海外に行かれる予定ですか?いつかスロバキアにもいらしてくださいね~。

コメントありがとうございます。

複雑な部分

こんばんは。
ジプシー問題は根が深いですから大変ですね。
ナチス時代には一掃されそうにもなった歴史もあるし、、、元々が定住しない人たちだったようでもあるし。アメリカにもいるようで、中西部に彼らの住む町があると14−5年前にニュースになってました。それはサギまがいの家の修理の問題に絡んでだったのですが。。。
色々ありますが、ポンセさん、身の安全だけは確保して下さいね。
初仕事、お疲れさまでした!

こんばんは

右も左も知らない国ではガイドさんだけが頼みの綱みたいな所があって、「 ガイドさんて大変だなぁ~ 」といつも感心させられています。私たちは観光が終わればその日は終わりですが、ガイドさんはその為の準備からと大変なことばかり。でも きっとポンセさんはスロバキアの素晴らしい所を沢山の人に紹介されたくてガイドさんになられたのでしょうね。ブログの至る所からそれが伺えます。なかなかハードなお仕事だと思いますが、これからもお身体に気をつけて頑張って下さい。

でも 余り危険な時は逃げるが勝ちですよ。その場からさっさと去りましょう。
巻き込まれては大変。家にはかわいい子どもたちが待っていますからね。

ダンサーの母上さん

こんにちは!

今の若者は、、、。
家に住む2人のティーンですら、「あんたら何を考えとるんじゃ??」と聞きたくなることがあります。「これが私の子育ての結果なのか?」と悩むことも。

ゴールは遠いです!

自己防衛とダイエットを兼ねて、空手でも習いに行こうかな?

コメントありがとうございます。

ワッ!
続きがあるんですか?
日本の田舎で単一民族でぬる~い生活している私にとっては、想像もつかない話です。
今の若者は何を考えているのか・・・、みたいなのがあるくらいかな。。。
もちろん、日本でも夜は危ないところが少ないわけじゃありませんが、ね~。
自己防衛が基本ですね!

ガビーさん

ジプシーって、浮浪者みたいなもので、基本的には無害なんです。襲ってこないです。EUに加盟したので、スロバキアのジプシー事情にも変化があります。

ラドパパが言うには、今は警察がジプシーを殴ろうものなら、翌日にすぐ病院で診察証をもらって、「人権訴訟だ!」と、わめき散らすそうで、下手に手が出せなくなったみたいです。

昔はバスの運転手が酔っ払いのジプシーの乗車拒否をしたそうですが、今はそれもできなくなったと言ってました。

「すべてにおいて、守られているのはジプシーのほうだ!」
と、義父さんは鼻息が荒くなっていました。


私は無事ですよ!
コメントありがとうございます。

ばた

久しぶりにコメントありがとう!

そうだよね。全くその通りだわ。
ということは、ツアーの料金もタクシー代を含めて設定しないといけないってことだね。

まだまだ経験、勉強不足だわ。

私の運が悪かったと思ったけど、そうではなく、「普段からの心がけ」というか、そういう料金の設定や予測する機能をしっかりと頭で計算しないといけないってことなんだね。

勉強になりました!

コメントありがとう。これからもよろしくね。

うわっ、

まだ続きがあるんですか!?ポンセさん、記事にしているくらいだから大丈夫だったんでしょうけれど...

異文化に対しては寛容でなければいけないし、批判をするならその前に自己批判を、と僕は思うのですが、被害者意識が過度だったり、責任感が希薄だったりする文化はなかなか難しいのも事実ですよねぇ。

続きを楽しみにしています。

初仕事お疲れさん。
通勤にも時間がかかるうえに待ち時間も長くて、それだけでも疲れるよね。
それなのに、すごいすごい騒動にでくわしちゃったね。
続きがあるのもすごいよ。けど、続き読むの楽しみにしてるよ。
そちらの治安はどうなのかよく解らないけど、遅い時間ならなるべく誰かに迎えに来てもらってよ。せっかくがんばって仕事した挙句ポンセに何かあったら台無しじゃん。
その時間、シドニーじゃもう公共交通機関は利用しないよ。便利にもなってるけど物騒にもなってるよ。

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